Ohsaka

2021年9月13日4 分

【現代不調の原因】デスクワーク症候群について

最終更新: 2021年12月7日

最近、デスクワークによる不調を訴える方がたくさん訪れます。

コロナ禍で在宅ワークやオンライン化が進んだのはビジネスにおける一つの進化の形かもしれませんが、その弊害は大きいように思います。

ということで、今回は「デスクワーク症候群」について書いてみます。

今回も3つの項目でまとめていきます。

1.デスクワーク症候群とは?

2.デスクワーク時の良い姿勢とは?

3.デスクワークにおける予防と対策

それではいきましょう!

1.デスクワーク症候群とは?


デスクワーク症候群とは、長時間デスクワークをすることで生じる様々な疾患のことです。

首・肩・腰・眼への健康被害や、うつ病などの精神症状を引き起こす危険性があります。

他にも似た症状の言葉として、「VDT(Visual Display Terminals)症候群」や「マウス症候群」というものもあります。

当院に来られるデスクワークによる症状に悩むお客様で多いのが「肩こり」、「腰痛」、「姿勢不良」です。

その他に「眼精疲労」、「頭痛」、「吐き気」などもあります。

デスクワーク症候群の原因のひとつに、特にノートパソコンの長時間の利用があげられています。

ノートパソコンはデスクトップ型に比べてモニターが低い位置にあるため、よりうつむき姿勢になる傾向があり、首への負担が大きいのです。

人の頭の重さは4~5kg程あり、頭を30度前に傾けることで首には頭の重さの2~3倍の負担がかかるともいわれています。

その負担がかかり続けた状態で長時間過ごすことで、首や肩の筋肉が硬くなり、痛みを感じたり、硬くなった筋肉が神経や血管を圧迫することで頭痛やめまい、耳鳴りなどの様々な症状を引き起こします。

腰痛に関しても同様に、長時間座っていることが腰に負担をかけてしまっていることが原因です。

具体的に言うと、長時間の座位が椎間板内圧を高め、椎間板が変性して神経の圧迫などを引き起こすことになります。

ちなみに、椎間板内圧は姿勢で異なります。

こちらの図を見るとわかりやすいです。

立っている状態の腰の負担を100%としたときの各姿勢の負担割合です。

立位よりも座位、さらには前傾姿勢がいかに負担が強いかわかると思います。

2.デスクワーク時の良い姿勢とは?


姿勢が問題であれば、もちろん姿勢を修正することが大事です。

姿勢が崩れていることで、身体の一部に負担がかかり症状を引き起こすケースが多いからです。

デスクワーク時の良い姿勢を知っておきましょう。

…しかし、良い姿勢を意識して業務をこなすのはなかなか大変ですよね。

本来、良い姿勢というのは無意識で保たれるべきものです。

意識的に良い姿勢を作るということは、そのために緊張が高まったり固めてしまったりするので、かえって疲労してしまう場合があります。

したがって、日々の予防が重要になってくるわけです。

3.デスクワークにおける予防と対策


デスクワークによって症状を引き起こさないための予防・対策をまとめておきます。

身体を動かしてないからちゃんと運動する時間を作りましょう、というのも分かりますが、運動する時間がない人も多い。

であれば、環境改善、アイテムの活用を試していくことが大事です。

特に3については、椎間板の内圧をリセットする効果があるので習慣化してほしいところです。

4のストレッチについては、もちろん本などに載っているストレッチ方法なども効果的ですが、大事なのは動かすことです。

背骨の運動は、主に曲げ伸ばしである「屈伸」、左右へ倒す「側屈」、そして左右に捻る「回旋」という3要素があります。

それぞれの運動方向に動かすことで固まりつつある筋肉や軟部組織をリセットすることができますので、まずは単純に動かせるところを動かしてみることからお試しください。

4.おまけ


当院にいらしたデスクワークによる不調の症例を紹介します。

デスクワークによる不調がある方のほとんどは、姿勢に影響がうかがえます。

特に、肩の位置に対して首が前に出ているような姿勢になりやすいです。

この状態だと、バランスを保とうとして首や肩の緊張が高まってしまいます。

施術後は制限された関節が解放され、本来の位置に戻ることができるようになりました。

この状態だと、自然な状態で良い姿勢を保ちやすくなります。

どうしても自分ではなかなか改善できない場合は、一度整体を利用していただくのも手段の一つかと思います。

ということで、今回はデスクワーク症候群とその対策についても紹介しました。

個人的には、ここまでデスクワーク文化になるなら、デスクワークの正しい仕方の講習とか一度世の中全ての会社でやっておくべきだと思いますね。

あるいは、組織全体で作業環境を見直すことも、労働安全衛生法の観点からも重要な戦略であると思います。

肉体労働社会からデスクワーク社会に変わっていった現在、このような新たな症状で悩まれる方が増えています。

皆さんの不調が少しでも解消できることを願っています(^^)

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