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執筆者の写真Ohsaka

【最強の健康シリーズ】最高の睡眠

更新日:2021年12月7日

睡眠は人間において三大欲求の一つにも挙げられ、欠かせない行為です。

睡眠不足になると、もちろん身体のパフォーマンスが低下するし、病気にもかかりやすくなります。

さらに睡眠不足が続けば、生きていくことすらできません。


さて、そんな睡眠について向き合ったことがある人はどれくらいいるでしょうか?


最近、睡眠について様々な本が出版されていますね。

どれも素晴らしい内容が記載されていますが、今回は個人的にお勧めの本を紹介します。


これらの本から、個人的におすすめの内容を今回も3つの項目でまとめていきます。


1.睡眠不足の恐ろしいデメリット

2.睡眠についての豆知識

3.睡眠の質を高める方法


それではいきましょう(*'▽')




1.睡眠不足の恐ろしいデメリット

 

睡眠不足になると、あなたならどれくらいデメリットを挙げられますか?

睡眠不足のデメリットはめちゃくちゃありますが、大きく5つにまとめられます。


①病気のリスクがあがる

②脳機能低下

③メンタル低下

④寿命が短くなる

⑤太りやすくなる




①病気のリスクがあがる


眠らないと、交感神経の緊張状態が続いて高血圧になります。


また、そもそも睡眠不足はホルモンバランスが崩れ、免疫の働きもおかしくなります。

睡眠には休息という役割も大きいので、「風邪は寝て治す」というのは免疫力向上と休息の面で理にかなっているということです。



②脳機能低下


頭の中には、「脳脊髄液」という脳の保護液が詰まっています。

脳脊髄液は約1500ccあり、1日4回、600ccほど入れ替わっています。

新しい脳脊髄液が出ると、古い脳脊髄液が排出されますが、この時、脳の老廃物も一緒に除去されます。

脳の老廃物は日中の覚醒時にたまり、その排出のほとんどが寝ているときに行われます。

つまり、睡眠不足になると、この脳の老廃物が排出されず頭に残ってしまうわけです。

その結果、アルツハイマーなどの疾患の引き金にもなります。

 

ある実験では、睡眠を制限したマウスはアルツハイマー型認知症にかかりやすいことがわかりました。

別の実験では、ヒトについても睡眠負債や睡眠の質の低下があると認知症にかかりやすくなる可能性があると報告されています。

また、国立精神・神経医療研究センターのグループでは「1日1時間以上の昼寝は認知症リスクを高める」というデータも報告されています。


つまり、眠らなくても眠りすぎてもよくないということです。

 


③メンタル低下


眠らないと、精神が不安定になり、うつ病、不安障害、アルコール依存、薬物依存の発症率が高くなります。


たとえば昔、ナチスドイツや文化大革命時代の中国では、眠りそうになると水をかけたり痛めつけたりする「断眠」という拷問を行っていました。

この拷問を受けた人は厳格や妄想が出て、精神に異常をきたしたという記録がたくさんあります。


睡眠と精神面の関係は深いつながりがあることがわかりますね。



④寿命が短くなる


4419人の日本人男性を調査した自治医科大学の研究から、睡眠時間が6時間以下の人は7~8時間の人に比べて死亡率が2.4倍高くなるという報告があります。(J Epidemiol.2004 Jul;14(4):124-8)



⑤太りやすくなる


眠らないと、「インスリン」の分泌が悪くなって血糖値が高くなり、糖尿病を招きます。

眠らないと、食べ過ぎを抑制する「レプチン」というホルモンが出ず、太ります。

眠らないと、食欲を増す「グレリン」というホルモンが出るため、太ります。


夜更けまで起きていて、やけにたくさん食べてしまった経験はありませんか?

それにはホルモンの働きが関わっているわけですね。




以上のように睡眠不足のデメリットは多々ありますが、こうしてまとめてみるとめちゃくちゃ怖いですね(;'∀')




2.睡眠不足の豆知識

 

①世界一睡眠偏差値が低い国「日本」


日本人は世界一睡眠時間が少ないことは知っていましたか?

これは産経ニュースから引用させていただきました。

◆出典:産経ニュース:https://www.sankei.com/life/news/180410/lif1804100022-n1.html



そしてさらに。

日本一睡眠時間が少ない県が、「宮城県」だって知ってました?笑


これはブレインスリープという企業が独自に集計した調査結果のようです。

◆出典:睡眠偏差値WEBページ:https://brain-sleep.com/sleep-deviation/



ちなみにSAS(睡眠時無呼吸症候群)、生活習慣、睡眠習慣すべてが日本ワースト1位になってます笑


これは悲しすぎますよね(・・;)


ちなみに、当院の最大目標はこんな宮城県の健康ランキングを上げることです(/・ω・)/

だれか一緒に立ち向かってくれる人を募集しています笑



②週末寝だめは無意味


「どれだけ眠れば寝不足は解消できるか?」と知るために、平均睡眠時間7.5時間の健康な10人を14時間、無理やりベッドに入れた調査があります。

結果として分かったことは、睡眠負債を返すには、毎日14時間ベッドにいるのを3週間続けなければならないということでした。


つまり、いかに週末たくさん眠ったとしても、週末だけで不足した睡眠時間を補うことは無理ということです。


そのため、日々の睡眠時間をいかに確保するか、睡眠の質をいかに高めるかに力を注ぐことのほうが重要ですね。



③ショートスリーパー(短時間睡眠)は遺伝?


短時間睡眠で有名なナポレオン・ボナパルトは3時間睡眠だったという説があります。

寝なくても大丈夫という人はいますが、すべての人がそうとは限りません。


ショートスリーパーの研究で、何十年も6時間未満睡眠なのに健康なアメリカ人親子を調べた研究があります。

その結果、彼らの遺伝子のうち、生体リズムに関係する「時計遺伝子」に変異があることがわかりました。


この親子と同じ時計遺伝子をもつマウスで睡眠パターンを観察するとやはり睡眠時間が短かったのです。

このデータから、「短時間睡眠は遺伝である」という結論を出した論文が残っています。




3.睡眠の質を高めるには

 

ここからは、「スタンフォード式睡眠の質を高める」にも紹介されていた、「睡眠における黄金の90分」をお伝えします。




【睡眠は「最初の90分」が大事】

“全体の睡眠時間の中でも、寝始めから最初の90分間がもっとも深い眠りで、その質をいかに上げられるかが重要だ”と本書では説明されています。





【最初のノンレム睡眠をいかに深くするか】


睡眠メンテナンスで意識したいのが、「最初のノンレム睡眠」をいかに深くするかということ。ここで深く眠れれば、その後の睡眠リズムも整うし、自律神経やホルモンの働きもよくなり、翌日のパフォーマンスも上がる。(p55)


「最初の90分」、つまりは「最初のノンレム睡眠」をいかに深くするかが睡眠の質に関わっていくという内容でした。


では、その「最初のノンレム睡眠」をどうしたら深くできるのか。


この本では「皮膚温度」と「深部体温」の関係で説明していました。


入眠前の子どもの手足は温かくなり、皮膚温度を「上げて」いる。何が起きているのかといえば、いったん皮膚温度を「上げ」、手足にたくさんある毛細血管から熱放散することで、効率的に深部体温を「下げて」いるのだ。なぜ深部体温を下げているのかといえば、それこそ眠りへの入り口だからである。つまり、眠っているときは深部体温は下がり、皮膚温度は逆に上がっている。(p125)


これを踏まえて、本の中でおすすめしていたのが…


就寝90分前の入浴

大事なのは、深部体温と皮膚温度の差が縮まること。


入浴を就寝90分前に行うことで、熱放散が起こり深部体温を下げ、皮膚温度との差が縮まることで身体が入眠する準備ができ、最高の入眠につながるとのことでした。





ということで、今回は「睡眠」についてお伝えしていきました。

めちゃくちゃ量があって大変だったとは思いますが、睡眠と向き合うのにとても重要な内容ですので、少しずつでも実践してみてほしいです。


また何か新しい知見がありましたらご紹介していきます。


それではまた(*'▽')

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