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執筆者の写真Ohsaka

【最強の健康シリーズ】最高の体調を引き出す超肺活

以前、コロナ禍で横隔膜がヤバいというブログを書きましたが、閲覧していただいた方から「ってことは、肺もヤバいんですか?」という突っ込みをいただきました。


まあ、確かにな~…ということで笑


今回は順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生著書の「最高の体調を引き出す超肺活」をまとめてみたいと思います。


新型コロナウイルス感染症の脅威に長期に渡って耐え忍んできた現在、感染症対策として何ができるのか、個々人がしっかりと学んでおく必要があることに気付かされたと思います。


日本人の多くはこれまで、「マスク着用」「三密回避」「外出自粛」「うがい・手洗い・消毒」など、「自分がウイルスに感染しない」「他者にウイルスを感染させない」ための対策を実直に続けてきました。

しかし一方で、「発症しないための対策」「発症しても重症化しないための対策」については無頓着だったといわざるを得ません。


ご存じのように、新型コロナウイルスは、感染しても多くの人が無症状か軽症で済んでいます。

重症化のリスクが高まるのは、基礎疾患を持っている人や高齢者です。


基礎疾患を持っている人や高齢者がどうして重症化しやすいかというと、ひとえに「免疫力が低い」からです。

つまり、免疫力が高く、カラダが健康でありさえすれば、たとえウイルスに感染したとしても重症化のリスクは極めて低いことが分かっています。



この本では、「肺を鍛える」ことで免疫力を高めることができると書いています。


したがって、今回は


1.肺の仕組みと役割

2.肺活の効果

3.肺活トレーニングのやり方


以上の3つに分けて、肺活について学んでいただければと思います。

 


1.肺の仕組みと役割


人間や動物が生きていくためにはエネルギーが絶対に必要です。


食べ物から栄養を吸収し、消化液などでブドウ糖に分解され、吸収しやすいブドウ糖などの栄養に変わり、腸で血液の中に取り込まれています。


しかし、栄養を吸収するだけではエネルギーにはなりません。


呼吸によって取りれた酸素と栄養が結びつくことによって、我々は初めてエネルギーを生み出しているのです。


つまり、栄養を吸収する「腸」だけでなく、酸素を取り込む「肺」も、生命を支える要の臓器であるといえます。


成人は、1日におよそ2万リットルの空気を吸い込んでいます。その中には、カビなどの粒子の大きなものから、細菌やウイルスなどの小さな病原体まで、有害な物質が含まれています。

新型コロナウイルスは0.5~0.2㎛の大きさなので、肺の奥まで到達することができます。


しかし、健康な人の呼吸器には侵入者から体を守る防御システムが備わっています。

「線毛」という筋肉でできた突起が高速で動いてガードする線毛運動というものがあります。


線毛は1分間に1000回を超える速さで動いており、ウイルスなどの病原体が侵入してきても、捕獲して咳とともに口に戻され、食道に飲み込まれる仕組みになっています。


仮に肺胞までウイルスが到達しても、肺胞の表面には肺胞マクロファージという免疫細胞が待機しています。これが病原体を殺傷して消化してくれる頼もしい免疫細胞です。


さらに、肺が深刻な危険にさらされても、肺には血液中を巡回している別の免疫細胞を呼び寄せ、徒党を組んで病原体を撃退してくれる免疫システムもあります。


したがって、肺の免疫システムが正常に機能していれば高い免疫力を保つことができます。


残念なことに、肺は20代から加齢とともに機能低下し、壊れた肺胞は元に戻らないといわれています。

しかし、肺を鍛えることはできるので早めの対策をしていくことが重要となるわけです。




2.肺活の効果


肺の健康を保つことは、自律神経のバランスを整えることにつながります。


以前、横隔膜についてのブログでもお伝えしましたが、自律神経とは意識的にコントロールできない体の機能を調節している神経のことです。


心臓、腸、肺などの臓器活動は自律神経によってコントロールされています。

すなわち呼吸、血液循環、体温調整、消化吸収、免疫、代謝、内分泌などの調整がそうです。


自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」がバランスをとりながら働いています。

ふたつの自律神経は、車で例えるとアクセルとブレーキのような関係です。


・交感神経=アクセル…心身がアグレッシブな状態のときに優位

・副交感神経=ブレーキ…心身がリラックスするときに優位


このバランスを失うと、メンタル面だけでなく、体の様々な部位の健康状態を悪化させることにつながります。


現代人、特にコロナ禍でマスクを装着して呼吸量が少なくなっている今日では、この自律神経のバランスが乱れている人が多い状況です。


だからこそ、肺を鍛えてこの自律神経のバランスを整えていくことで免疫力を高めるだけでなく、全身の機能を高めて健康な状態を保つことができます。



では、何故肺を鍛えるのか。


それは、肺が司っている「呼吸」が唯一自律神経を直接コントロールできる手段だからです。


呼吸は寝ている時でも無意識に機能するものですが、意識的にも行えるものです。

ゆっくりと深く呼吸すると、横隔膜が上下に大きく動きます。

横隔膜の動きが大きくなればなるほど、副交感神経の働きが高まります。

逆に、速くて浅い呼吸をすることで交感神経が優位になっていきます。


つまり、普段している呼吸をゆっくりと深いものに変えていけば、副交感神経のレベルが上がり、自律神経のバランスを整えることにつながるわけです。





3.肺活トレーニングのやり方


肺活トレーニングとは、肺のまわりの呼吸筋群を鍛え、深い呼吸ができるようにするためのエクササイズです。

本では11のトレーニング方法が記載されていますが、その中から3つを紹介させていただきます。


なお、肺活トレーニングの際は基本の呼吸が重要となります。


①リラックスした状態で、3~4秒かけて鼻から息を吸う

②6~8秒かけて口からゆっくり息を吐く


これを心掛けて実践してみましょう。


【胸郭のトレーニング】












【肩甲骨トレーニング】











【肋骨まわりのトレーニング】











(※最高の体調を引き出す超肺活より引用)



ということで、今回は「肺活」についてまとめてみました。

本には他にも大事なことが書いていますので、興味のある方は実際に本を読んでみてほしいです。


今まで意識してこなかった方は、実践してみると変化を実感できると思います。

コロナ禍で十分に機能していなかった肺を働かせて、改めて免疫力を高めていきましょう!


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